台湾人配偶者との離婚後、子どもと日本で暮らす計画:住まい・面会・費用の整理
← コラム一覧へ台湾法律情報

台湾人配偶者との離婚後、子どもと日本で暮らす計画:住まい・面会・費用の整理

約4分

離婚には合意できたものの、子どもと日本に帰ってよいかはまだ話せていない。そのような場合、住まいや航空券を決める前に、子どもの居住地を誰が決定できるのかを確かめる必要があります。離婚への同意だけで海外転居まで決まるわけではありません。

例えば、日本の実家で暮らす予定でも、通学が始まるまでの預け先は未定だとします。支援を頼める家族がいることに加え、その家族が仕事をしている時間の世話も考える必要があります。日々の世話を具体化すると、相手との協議で、また裁判所に提出する計画の中で、転居後の支援体制を説明しやすくなります。

日々の世話と、居住地を決める権限

一人で日常の世話をしている事実と、法的に子どもの居住地を決める権限を持つことは分けて考えます。親権や監護に関する権限を一方の親が持つ場合でも、それだけで国境を越える転居の条件がすべて満たされるとは限りません。合意書や裁判所の決定に、居住地、親の権利義務、旅行や転居の制限についてどのような定めがあるかを読み取ります。

子どもの国籍と旅券、現在の居住地と学校、これまでの養育状況も必要な情報です。どの裁判所で扱えるかと、どの法律によって判断するかは別々に検討します。既存の合意や裁判についても、日本と台湾でどのような効力を持ち、執行できるかを確かめます。必要な同意や手続きを確かめる前に、一方的に連れて帰るべきではありません。安全上の緊急事情があれば、通常の転居準備に先立って保護措置を相談します。

制度の背景は離婚手続Q&Aと台湾の相続・子どもに関する解説でも説明しています。

これまでの養育を、次の生活につなげる

台湾法が適用される場合、民法第1055条は未成年の子どもに対する権利・義務を誰が行使・負担するかや親子交流を扱います。裁判所は第1055条の1に基づき子どもの最善の利益を考慮します。年齢、健康、意思と発達、親の養育能力や態度、親子の情緒的な結び付きなどが判断に関わります。収入や婚姻破綻の責任だけで結論は決まりません。法務部の民法原文にその基準があります。

送迎や通院を誰が担ってきたかを説明すると、転居後も必要な支援が見えてきます。学校で使う言語が変われば学習面の支援も必要になり、治療中であれば医療情報の引継ぎが重要です。冒頭の預け先のように未定の部分があれば、裁判所に示す計画では、その確保に向けた準備と予定時期も説明します。これまでの養育が転居後も続けられるかを判断するための情報です。子どもに一方の親を拒むよう求めたり、紛争のために回答を誘導したりしてはいけません。

この生活計画は転居の判断に役立つ資料ですが、それ自体が法的な許可になるものではありません。

会うための段取りと、支払うお金の目的

「いつでも会える」という約束だけでは、航空券や休暇を手配できないことがあります。オンラインで話す時間帯、休暇の面会場所と期間、引渡し方法を決めると、双方が準備することが明らかになります。付き添う人が休暇を取れなければ、希望する日に移動できないことがあります。旅券の準備が間に合うか、航空券や付き添いの費用を誰が負担するかも、予定どおりに面会するために話し合います。

病気や欠航に備えて連絡方法を決めておけば、相手が予定どおりに来られないときにも、変更を伝えて日程を調整できます。学校や健康の情報も共有できるようにします。安全上の事情があれば方法を調整し、必要な保護措置を検討します。こうした合意の国境を越えた効力と執行可能性は別途検討が必要です。

養育費では、日常生活、教育、医療の費目を整理したうえで、毎月の支払に含める費用と、別途協議して負担する支出を明確にします。通貨や支払日、送金手数料の負担も、支払時の食い違いを防ぐために明確にします。夫婦の財産清算と養育費を一括にすると、後から何の支払だったのかが曖昧になりかねません。

費用の一覧だけで法的な負担額が決まるわけではありません。負担額の決定や変更、国外での支払と執行は、適用法と家族の事情、既存の文書に即して判断します。

家族関係の相談

昊鼎国際法律事務所へ連絡する際は、家族の国籍と居住地、子どもの年齢と養育状況、既存の合意や裁判、移動予定を簡潔に伝えてください。希望言語を添えて、対応可能な言語、相談範囲と費用をお問い合わせください。詳細資料は、利益相反の確認後に事務所から案内する方法で送ってください。

メール:wei@hoveringlaw.com.tw。台北所在地:103 臺北市大同區承德路一段35號7樓之2。広告責任弁護士:曾雋崴。

よくある質問

日本人の親であれば子どもを日本へ連れて帰れますか?
親の国籍だけでは判断できません。子どもに関する権限、既存の合意や裁判、相手の同意と移動に必要な手続きを事前に確認してください。
収入が多い親に養育が任されるのでしょうか?
台湾民法第1055条の1は子どもの最善の利益に沿って複数の事情を考慮するよう定めています。経済力はその一つであり、それだけで結論が決まるわけではありません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。