台湾の検察署から呼出状が届いたら:被告か証人かで変わる不出頭の結果
← コラム一覧へ台湾法律情報

台湾の検察署から呼出状が届いたら:被告か証人かで変わる不出頭の結果

約3分

「無正當理由不到場者,得命拘提」。台湾の刑事訴訟法第71条が、被告あての呼出状(傳票)に、案由(事件名)などとともに記載を求めている一文です。正当な理由なく出頭しなければ拘提(強制的な連行)を命じることがある、という意味です。被告には、捜査段階の被疑者も含まれます。

証人あての傳票には証明すべき事項を記載し、不出頭の一文に過料(罰鍰)が加わります(第175条)。

法律に別段の定めがない限り、誰でも他人の事件で証人となる義務を負います(第176条の1)。第178条によれば、適法な呼出しを受けた証人が正当な理由なく出頭しないと、3万台湾ドル以下(2026年10月時点)の過料を科すことができ、拘提もできます。再度の呼出しに応じない場合も同じです。過料を決めるのは裁判所です。検察官による呼出しなら、検察官が管轄の裁判所に申し立てなければなりません。この決定には抗告できます。証人の拘提にも拘票が要ります(同条、第77条を準用)。

証人の傳票は、遅くとも出頭期日の24時間前までに送達しなければなりません。急迫の場合は別です。日当と旅費を請求できる旨も、傳票に記載されます(第175条)。証言拒絶は証人として呼ばれた場合の記事で扱っています。

被告に関する第71条と第75条に、過料の定めはありません。適法な呼出しに正当な理由なく応じなければ、被告を拘提できます(第75条)。拘提には拘票を用い、司法警察または司法警察官が執行します(第77条、第78条)。

傳票が改めて届かなくても、送達と同じ効力が生じる場合が二つあります。出頭した被告に、次回の日・時刻・場所と、来なければ拘提を命じることがある旨を直接告げて調書に記した場合と、被告が期日に出頭すると書面で述べた場合です(第72条)。

警察が使うのは通知書です。適法な通知に正当な理由なく応じなければ、警察は検察官に拘票の発付を求めることができます(第71条の1)。

第76条は、犯罪の嫌疑が重大な被告に次のいずれかがあり、必要なときは、呼出しを経ずに拘提することを認めています。住居不定、逃亡またはそのおそれを認めるに足りる事実、証拠の隠滅・偽造・変造または共犯・証人との通謀のおそれを認めるに足りる事実、死刑・無期徒刑または最も軽い法定刑が5年以上の有期徒刑に当たる罪、の四つです。

逃亡し、または身を隠した被告は、通緝(手配)されることがあります(第84条)。通緝は通緝書で行い、捜査中は検察総長または検察長が、公判中は裁判所長が署名します(第85条)。第87条により、通緝の通知または公告の後は、検察官と司法警察官が被告を拘提し、または直接逮捕できます。利害関係人も、自ら逮捕してそのいずれかに引き渡すか、逮捕を求めることができます。理由がなくなるか、明らかに不要になれば、通緝は直ちに取り消さなければなりません。

台湾の外で受け取った傳票に強制力がどこまで及ぶのか、出国自体が逃亡に当たるのかは、確認できていません。拘提・逮捕後の24時間と出国制限は、逮捕後の24時間の記事で扱っています。

書面の種類と日付を書いた、秘密でない概要は、昊鼎国際法律事務所(wei@hoveringlaw.com.tw)へお送りいただけます。

参考にした公的資料

確認日:2026年10月12日

本記事は2026年10月12日に確認した台湾の法令に基づく一般的な情報であり、個別の事案についての法的助言ではありません。

よくある質問

台湾の検察署からの呼出状に応じないと、どうなりますか?
被告として適法に呼び出され、正当な理由なく出頭しなければ、拘提(強制的な連行)を受けることがあります(刑事訴訟法第71条、第75条)。証人の場合は、3万台湾ドル以下の過料を科されることがあり、拘提もあり得ます(第175条、第178条)。2026年10月時点の現行条文に基づきます。台湾の外で受け取った呼出状の強制力は確認できていません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。