台湾の傷害で示談した後、告訴はいつまで取り下げられるか
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台湾の傷害で示談した後、告訴はいつまで取り下げられるか

約3分

示談書を交わすことと告訴の取下げは、別の手続です。示談書だけで告訴が消えるという条文は、確認できていません。2026年10月時点の刑事訴訟法が効果を与えているのは、告訴人による取下げ(撤回告訴)です。

親告罪となる傷害

刑法第287条が親告罪(告訴乃論)とするのは、第277条第1項の傷害、第281条、第284条の過失傷害です。ここでは傷害と過失傷害を扱います。例外は、公務員が職務の執行中に第277条第1項の罪を犯した場合だけです。

傷害で人が死亡または重傷に至った場合(第277条第2項)はこの中になく、以下の告訴期間と取下げの規定は及びません。過失による重傷は第284条に含まれ、親告罪です。

告訴期間は6か月です。刑事訴訟法第237条により、告訴できる人(告訴権者)が犯人を知った時から数えます。告訴権者が複数なら、一人が期間を過ぎても他の人に影響しません。

被害者のほか(第232条)、その法定代理人や配偶者も独立して告訴できます(第233条第1項)。代理人に任せるなら委任状を検察官か司法警察官に提出し、提出先は必要と認めれば本人に出頭を命じることができます(第236条の1)。

捜査で犯罪事実の全部か一部が告訴のない親告罪と分かれば、検察官や司法警察官は、出頭して陳述する被害者その他の告訴権者に告訴するかを尋ね、調書に記載しなければなりません(第242条第2項)。

取下げの期限

親告罪の告訴人は、第一審の弁論終結前まで告訴を取り下げられます。取り下げた人は、再び告訴できません(第238条)。共犯の一人への告訴や取下げは、他の共犯にも及びます(第239条)。

取下げがあると、捜査中なら検察官が不起訴処分を(第252条第5号)、起訴後なら裁判所が不受理判決をしなければなりません(第303条第3号)。示談金の受領前の取下げは別の記事で扱っています。

調解が成立した場合

郷鎮市調解条例第28条第2項の要件は四つです。親告罪の刑事事件であること、捜査中か第一審裁判所の弁論終結前に郷・鎮・市の調解委員会で調解が成立すること、調解書に当事者が取下げに同意する旨を記載すること、裁判所の認可(核定)です。四つがそろえば、調解成立の時に告訴または自訴(私人訴追)を取り下げたものとみなされます。

条例は直轄市と市の区の調解委員会にも準用されます(第35条第2項)。認可までは、この効果は生じません。

認可後、当事者はその事件で再び訴えの提起、告訴、自訴ができません(第27条第1項)。金銭その他の代替物や有価証券の一定数量の給付を定めた認可済みの刑事調解なら、調解書は強制執行の根拠になり得ます(同条第2項)。

調解が不成立ならどうなるのでしょうか。親告罪の刑事事件で告訴権者の申し立てた調解が不成立なら、郷・鎮・市の公所(役所)が、その人の調解委員会への申立てに基づき事件を管轄検察官の捜査に移し、調解申立ての時に告訴があったものとみなされます(第31条)。第237条の6か月も、この時点の告訴として判断されます。

示談書の日付、調解書の取下げ記載、認可の有無は、秘密にあたらない範囲で昊鼎国際法律事務所(wei@hoveringlaw.com.tw)にお送りいただけます。

参考にした公的資料

確認日:2026年10月12日

本記事は2026年10月12日に確認した台湾の法令に基づく一般的な情報であり、個別の事案についての法的助言ではありません。

よくある質問

台湾で傷害事件の示談が成立したら、告訴はいつまで取り下げられますか?
刑法第277条第1項の傷害や第284条の過失傷害のように告訴がなければ処罰されない罪では、告訴人は第一審の弁論終結前まで告訴を取り下げることができ、取り下げた人は再び告訴できません(刑事訴訟法第238条)。捜査中または第一審裁判所の弁論終結前に調解が成立し、調解書に当事者が取下げに同意する旨を記載し、裁判所が認可すれば、調解成立時に告訴または自訴を取り下げたものとみなされます(郷鎮市調解条例第28条第2項)。2026年10月時点の条文に基づきます。
被害者が重傷を負った傷害事件でも、示談して告訴を取り下げれば終わりますか?
刑法第287条が告訴を必要とする罪として挙げるのは、第277条第1項、第281条、第284条です。傷害の結果、人が死亡し、または重傷を負った場合を定める第277条第2項はこの中にないため、告訴が取り下げられた親告罪についての不起訴・不受理の規定(刑事訴訟法第252条第5号、第303条第3号)の対象になりません。過失で重傷を負わせた場合は第284条に含まれるため、告訴が必要な罪です。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。