日本の親会社からの親子ローンと台湾子会社の支払利息:負債資本比率3対1と源泉徴収
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日本の親会社からの親子ローンと台湾子会社の支払利息:負債資本比率3対1と源泉徴収

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台湾の税法が関係人からの借入れについて引いている線は、自己資本の3倍です。台湾子会社が日本の親会社のような関係人から借りた資金がこの線を超えると、超えた割合に応じた利息は、営利事業所得税(營利事業所得稅)の計算で費用に入れられません。いわゆる過少資本税制です。

根拠は所得税法(所得稅法)第43条の2です。2011年1月26日に新設され、2011年度分から適用されています。銀行、信用合作社、金融持株会社、手形金融会社(票券金融公司)、保険会社、証券会社は対象外です(同条第4項)。関係人の範囲や計算方法は、財政部が2011年6月22日に発布した査核弁法(營利事業對關係人負債之利息支出不得列為費用或損失查核辦法)が定めています。法規データベースには、その後の改正日は表示されていません。

親子ローンのほか、親会社保証の借入れも数えます

議決権のある株式や資本の20%以上を直接・間接に持つ会社は、関係人に当たります(査核弁法第3条)。日本の親会社が株式の大半を持つ子会社であれば、親会社はこれに該当します。外国会社の台湾支店とその本店の関係も、同じ条文に挙げられています(同条第2項第7号)。

数える負債は、親会社が直接貸したお金に限られません。第三者を経由した親会社の資金、銀行など第三者からの借入れで親会社が連帯責任を負って保証したもの、その他の負債性の資金も「関係人の負債」です(第4条第1項)。費用から外れうる利息には、約定利息のほか、上乗せ金利、遅延利息、保証料、ローンのコミットメントフィー、融資手数料など、利息の性質をもつ費用も含まれます(第5条第2項)。

無利息で貸せば済むのでしょうか。税務機関が移転価格の規定に基づいて通常の利息を計算し、親会社の受取利息と子会社の支払利息を増額すれば、その資金も関係人の負債として比率に入ります(第6条第1項)。

比率は月平均の残高で計算します

分子も分母も月平均です。毎月の月初と月末の帳簿残高を足して2で割り、その年度の各月の値を合計したうえで、負債の合計を自己資本の合計で割ります(第5条第3項)。自己資本(業主權益)は貸借対照表の純資産総額を指します。ただし、純資産が払込資本金と株式発行差金にあたる資本剰余金の合計より小さいときは、その合計額を自己資本とします(第4条第3項)。台湾支店であれば、本店が利息を受け取らずに実際に投入した営業資金が自己資本の代わりになります。

比率が3対1を超えると、費用にならない利息は「その年度の関係人利息の合計×(1-3÷実際の負債資本比率)」で求めます(第5条第1項)。

名古屋の部品メーカーが、台湾子会社の運転資金を親子ローンで出しています。子会社の自己資本の月平均は2億台湾元、親会社からの借入れの月平均は8億台湾元、その年度に親会社へ払った利息は3,200万台湾元です(架空の例で、下の免除基準には当たらない前提です)。比率は4対1。1-3/4=0.25なので、800万台湾元が費用から外れます。残る2,400万台湾元は、この規定では外れません。

計算しなくてよい会社と負債

財政部は2011年9月26日の令(台財稅字第10000367210號)で免除の基準を示しました。まず、その年度に申告した営業収入純額と営業外収入の合計が3,000万台湾元以下の会社です。申告した支払利息と関係人利息がいずれも400万台湾元以下の会社も対象になります。利息控除前の課税所得がマイナスで、その欠損に所得税法第39条第1項ただし書(10年の繰越控除)が適用されない会社も同じです。これらの会社は、関係人の負債を計算式に入れる必要がなく、比率の開示も免除されます。

負債の側にも、除かれるものがあります。固定資産や不動産の取得・建設に関して、営利事業所得税査核準則(營利事業所得稅查核準則)第97条第7号から第9号により資本的支出(第9号は繰延費用を含む)として処理する利息に対応する負債です(査核弁法第4条第2項)。子会社が自己の資産で十分な担保を出しているのに、関係のない金融機関が実務上、親会社の連帯保証を求めた借入れは、その事実を証明すれば計算式から外せます(上記の令)。移転価格文書を備えているかどうかは、免除の条件に入っていません。

金利には月1.3%の上限と独立企業間の水準がかかります

金利が上限を超えれば、比率の範囲内の利息でも、その部分は費用になりません。査核準則第97条第14号は、金融業以外からの借入金の利息のうち利率の上限を超える部分を認めていません。上限は各地区の国税局が市場金利を参考に案を作り、財政部が承認します。2026年度(民国115年度)の上限は月1.3%(月息一分三厘)です(財政部2025年12月19日の令)。単純に12倍すると年15.6%です。金融業からの借入れの利息は、同じ令により約定利率どおり認められます。

上限の内側なら安心、とはいきません。親子ローンは移転価格の規定でいう「資金の使用」取引でもあり(移転価格査核準則第5条第6号)、独立企業間の金利は独立価格比準法や原価基準法などで確かめます(第13条)。資金を出すだけで、財務リスクとその関連リスクを実際に管理していない側が得られるのは、リスクのない収益だけです(第8条の1第3項)。文書の基準額は台湾子会社の移転価格文書で取り上げました。

比率の開示が必要な会社は、申告書で関係人の負債資本比率を所定の様式により開示します。資本の変動の説明、負債の性質と目的、通貨・金額・利率・期間・融資条件と為替換算の根拠、担保と保証の条件、同種・同時期の借入金利など、8種類の資料も備えて保存しなければなりません。開示や資料の準備がないと、税務機関は把握した資料で比率を決めることができます(査核弁法第7条)。

日本の親会社が受け取る利息と源泉徴収

2026年10月時点で、台湾に固定の営業場所がない親会社へ利息を払うと、子会社は支払額の20%を源泉徴収します(各類所得源泉徴収率基準(各類所得扣繳率標準)第3条第4号第5目)。日台民間租税取決めは、取決め本文によれば亜東関係協会と公益財団法人交流協会が2015年11月26日に署名したもので、2016年6月13日に発効しています。取決めの中国語訳本の第11条第2項は、受益者(受益所有人)が日本の居住者であれば、税額を利息総額の10%以下に抑えます。

同条第8項にも目を通しておくべきでしょう。特殊な関係のために利息が通常の水準を超えるとき、10%の上限は通常の額にだけ適用され、超過分は取決めのほかの規定を考慮しつつ、それぞれの法律で課税されます。書類と納付期限は台湾子会社が日本の親会社に払うロイヤルティー・役務提供料・利息と台湾の源泉徴収にまとめました。

子会社がこの利息を費用にするには、親会社の領収書が要ります。外貨に替えて送金したなら結匯の証明書類、そうでなければ銀行送金の証明書類もそろえます(査核準則第97条第18号)。台湾で差し引かれた税金を日本でどう扱うかは、日本の税理士に確認してください。

増資か、貸付か

資本金は分母を、貸付金は分子を大きくします。送金の手続も変わります。外国人投資条例(外國人投資條例)第4条第3号は投資先の会社への1年以上の貸付けを投資に含め、第12条第3項は貸付元本と利息の結匯を認可された約定に従わせています。出資金の送金については台湾会社設立―応用編2をご覧ください。

親子ローン契約の金利や期間の条件、取決めの書類についてのご質問は、昊鼎国際法律事務所へメール(wei@hoveringlaw.com.tw)でお寄せください。

参考にした公的資料

確認日:2026年10月7日

よくある質問

親子ローンの残高が自己資本の3倍を少し超えた場合、親会社への利息は全額が費用になりませんか?
全額ではありません。費用にならない額は、その年度の関係人利息の合計に(1-3÷実際の負債資本比率)を掛けて計算します。比率が4対1なら関係人利息の4分の1、6対1なら半分です。負債と自己資本は、どちらも毎月の月初と月末の帳簿残高の平均で数えます。
売上の小さい台湾子会社でも、この比率を計算して開示しなければなりませんか?
財政部の2011年9月26日の令により、その年度に申告した営業収入純額と営業外収入の合計が3,000万台湾元以下の会社は、関係人の負債を計算式に入れず、比率の開示も免除されます。申告した支払利息と関係人利息がいずれも400万台湾元以下の会社、利息控除前の課税所得がマイナスでその欠損に所得税法第39条第1項ただし書の繰越控除が適用されない会社も同じです。
日本の親会社に払う利息には、台湾の源泉税が何%かかりますか?
台湾に固定の営業場所がない親会社なら、国内税率は支払額の20%です。親会社が利息の受益者である日本の居住者で、居住者証明書と受益者であることの証明を出せば、日台民間租税取決め第11条により上限は10%になります。特殊な関係のために通常の水準を超える利息の部分には、この上限は適用されません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。