台湾子会社の営業税と統一発票:税率5%、奇数月15日の申告、電子発票の2日・7日
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台湾子会社の営業税と統一発票:税率5%、奇数月15日の申告、電子発票の2日・7日

約8分

台湾子会社が仕入れで払った営業税(營業稅)は、どの書類があれば差し引けるのでしょうか。答えは統一発票(統一發票)です。営業税法(加值型及非加值型營業稅法)第33条は、仕入税額を売上税額から差し引くには、子会社の名称・住所・統一編號が記載された統一発票など、税額の載った証憑が必要だと定めています。日本で消費税の仕入税額控除を扱ってきた方には、なじみのある発想かもしれません。もっとも、書類の種類や送信の期限は台湾の法令が独自に決めています。

税籍登記は会社登記のデータで処理されます

営業税法第28条は、本店とその他の固定の営業場所に、営業を始める前にそれぞれ税籍登記を申請するよう求めています。会社の場合、税務機関が会社登記の主管機関から受け取った登記データをもとに税籍登記を処理し、第28条の申請をしたものとみなします(稅籍登記規則第3条第2項)。別途の申請書は原則として要りません。ネット販売やアプリで売る会社は、ドメイン名などの登記事項を、承認の日から15日以内に補って申請します。

外部と取引する事務所・倉庫・店舗も、固定の営業場所として営業開始前に個別に登記します(同条第3項)。外国会社の台湾支店は、それ自体が営業人です(営業税法第6条第3号)。拠点が台湾の複数の地域にあれば拠点ごとの申告が原則ですが、一般の税額計算による営業人は、財政部の承認を得て本店がまとめて申告できます(第38条)。

5%は売上税額と仕入税額の差額にかかります

税率の枠を決めているのは第10条です。5%以上10%以下の範囲で行政院が定めるとされ、財政部の税務ポータルは一般の税額計算の税率を5%と案内しています(營業稅節稅手冊「課稅方式」)。2026年10月現在の数字です。納める額は、その期の売上税額から仕入税額を差し引いた残りです。仕入税額が上回れば溢付税額になります(第15条第1項)。

差し引けない仕入税額もあります。第19条第1項が挙げるのは、第33条の証憑を取得・保存していない仕入れ、本業と付随業務に使わない仕入れ、交際接待用の仕入れ、従業員個人への報酬にあたる仕入れ、自家用の乗用車です。交際費の多い期は、この区分がそのまま納付額に響きます。

申告は2か月ごと、奇数月の15日まで

申告は2か月を1期とし、売上がない期でも、次の期の開始から15日以内に行います。納める税額があれば先に国庫へ納付し、その領収書を添えて申告します(第35条第1項)。施行細則第38条の1によると、期限は毎年1月・3月・5月・7月・9月・11月の15日です。期は暦の上の2か月で区切られます。日本の親会社が4月〜3月の事業年度でも、子会社の営業税は1〜2月分を3月に、3〜4月分を5月に申告する流れです(日本側の決算期は一例です)。

遅れると加算金がつきます。30日以内なら2日ごとに税額の1%の滞報金、30日を超えると税額の30%の怠報金で、それぞれ下限と上限があります(第49条)。

統一発票の種類と電子発票の送信期限

免除の対象でない営業人には、税務機関が統一発票の使用を指定します(統一發票使用辦法第3条)。価格は営業税込みで決めます。買い手が事業者なら発票に売上額と税額を分けて記載し、個人なら税込みの価格で発行します(営業税法第32条第2項・第3項)。

発票の種類は使用辦法第7条にあります。事業者向けの三聯式は、控除用の「扣抵聯」と記帳用の「收執聯」を買い手に渡します。個人向けは二聯式です。電子発票は、インターネットなどで発行・送信・受領する統一発票で、発行者が保存する存根檔、買い手に渡す收執檔、財政部のプラットフォームに送る存證檔の三つから成ります。2026年10月現在、この条文は紙の発票と電子発票を並べて置いています。

電子発票を使うには、最初の使用前に1期あたりの使用見込み数を書いて所轄の税務機関に字軌號碼を申請し、承認後にプラットフォームで番号を取得します(電子發票實施作業要點第7点)。発行した電子発票はプラットフォームへ送信して存証しなければなりません(営業税法第32条の1)。

期限は財政部公告の時限表が決めています。買い手が個人など事業者以外なら発行の翌日から2日以内、事業者なら7日以内です。訂正・取消しや返品・値引きの証明書も同じです。末日が土曜・日曜・祝日でも延びません。

送信の遅れや不正確な送信に対する過料の規定、第48条の2は2025年1月1日に施行されました。税務機関は期限を定めて補正を求め、1,500〜15,000台湾元の過料を科すことができます。期限までに補正しないか補正が事実と異なれば、そのたびに処罰の対象になります(財政部賦稅署の2024年12月18日の発表)。

輸出と国外で使われる役務はゼロ税率です

第7条は、輸出する貨物、輸出に関連する役務と台湾で提供して国外で使われる役務、保税区の営業人にその営業用として販売する貨物・役務、国際運送などの税率をゼロとしています。売上税額はゼロでも仕入税額は差し引くので、溢付税額が出やすくなります。ゼロ税率の販売で生じた溢付税額は、税務機関が確認したうえで還付されます(第39条第1項第1号)。ゼロ税率の売上がある営業人は毎月申告を選ぶこともできますが、同じ年度のうちは変更できません(第35条第2項)。

必要書類は取引ごとに違います。施行細則第11条では、税関に輸出申告した貨物は証明書類の添付が不要で、郵便や国際宅配便で出したFOB価格5万台湾元以下の貨物は、郵便局や宅配業者が発行した受領書の写しを使います。輸出関連の役務と国外で使われる役務は、受け取った外貨を売却するか指定銀行に預け入れたなら指定外国為替銀行の外貨証明書類、そうでなければ元の外貨受領証憑の写しです。こうした輸出取引は、統一発票の発行を免除できる取引にも挙がっています(使用辦法第4条第33号)。

日本の親会社から受ける役務と営業税

親会社の経営管理やITサポートの対価を子会社が払うとき、営業税は誰が納めるのでしょうか。台湾で提供され、または使用される役務は台湾で販売されたものとされ(第4条第2項)、売り手が台湾に固定の営業場所を持たない外国企業なら、納税義務者は買い手です(第2条第3号)。第36条第1項により、子会社は支払った期の次の期の開始から15日以内に、支払額に第10条の税率を掛けて納めます。

免除もあります。子会社が一般の税額計算による営業人で、買った役務を課税事業だけに使うなら納付は要りません。免税の事業を兼ねていれば、財政部が定める割合で納めます。納付すべきなのに期限から30日を過ぎても納めないと、追徴に加えて逃れた税額の5倍以下の過料と営業停止があり得ます(第51条第1項第6号)。同じ支払いにかかる源泉徴収は台湾子会社が日本の親会社に払うロイヤルティー・役務提供料・利息と台湾の源泉徴収で、外国企業が台湾の個人にアプリやゲームを直接売る場合は台湾の個人にアプリ・ゲーム・サブスクを販売する日本企業と営業税で扱いました。

子会社のゼロ税率取引の区分や、親会社との役務契約にかかる営業税について確認したい場合は、昊鼎国際法律事務所(wei@hoveringlaw.com.tw)までメールでお問い合わせいただけます。

9〜10月分の売上と仕入れは、11月の申告に入ります。それまでの間も、個人向けの電子発票は翌日から2日、事業者向けは7日以内にプラットフォームへ届いている必要があります。

参考にした公的資料

確認日:2026年10月6日

よくある質問

台湾子会社は電子発票を使わなければなりませんか?
2026年10月現在、統一發票使用辦法第7条は、紙の三聯式・二聯式と電子発票を並べて統一発票の種類としています。電子発票を発行する場合は、買い手が個人など事業者以外なら発行の翌日から2日以内、事業者なら7日以内に財政部の電子発票プラットフォームへ送信しなければならず、違反すると2025年1月1日施行の営業税法第48条の2により1,500〜15,000台湾元の過料が科されることがあります。業種ごとの義務の有無は、所轄の国税局に確認するのが確実です。
日本の親会社に払う業務委託料に、台湾の営業税はかかりますか?
親会社が台湾に固定の営業場所を持たない場合、役務を買った子会社が、支払った期の次の期の開始から15日以内に、支払額に第10条の税率を掛けて納めます(営業税法第36条第1項)。ただし、子会社が一般の税額計算による営業人で、その役務を課税事業だけに使うなら納付は免除されます。
輸出が中心で仕入税額のほうが多い場合、還付を受けられますか?
ゼロ税率の販売によって生じた溢付税額は、税務機関が確認したうえで還付されます(営業税法第39条第1項第1号)。固定資産の取得で生じた分も還付の対象で、それ以外は原則として次の期以降の納付税額から差し引くために繰り越されます。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。