「辦理當期決算申報之時限,應自主管機關核准日之次日起算。」財政部の税務ポータルが、解散時の決算申告について示している一文です(Q&A 2608)。同じQ&Aは、主管機関の「核准日」を承認公文書の発文日(發文日)と説明しています。台湾子会社の決算申告の45日は、この発文日の翌日から数え始めるということです。
親会社が3月決算の日本企業でも、台湾側の期限を動かすのは台湾の手続の日付です。解散決議や登記、清算人の選任といった会社法の手続は、台湾会社を終了する際、資本金と会社財産はどのように処理すべきでしょうか?で取り上げました。税務の申告はその手続と並行して進みます。2026年10月時点の法令で押さえる期限は、45日、15日、30日の三つです。
解散の承認から45日以内の当期決算申告
所得税法第75条第1項は、解散する営利事業者に対し、解散日までの当期について決算を行い、45日以内に所得額と納付税額を申告するよう定めています。税額は申告の前に自ら納めます。
延長はできません。所得税法から申告期限の延長規定が削除されたため、この種の申告は延長を申請できないと財政部は説明しています(Q&A 2612)。
15日以内の税籍登記抹消と営業税の申告
いちばん早く来るのは営業税(付加価値税にあたる税)の期限です。解散や廃業の事実が生じた日から15日以内に、税籍登記の抹消を申請しなければなりません(営業税法(加值型及非加值型營業稅法)第30条第1項、稅籍登記規則第10条)。抹消が認められるのは、税金を納め終えたか担保を提供した後です(第30条第2項)。営業税法施行細則第33条第1項により、同じ15日のうちに当期の営業税申告書と統一発票明細表も提出します。納付税額があれば、先に納めて領収書を添えます。
財政部高雄国税局が2026年3月に出した案内には、ある事業者(商號)の例が載っています。2026年1月14日に抹消したこの事業者の場合、1〜2月期の申告期限は3月15日ではなく1月29日でした。抹消した期に売上がなかったので申告は要らないと考えたところ、30日を超えて遅れ、怠報金3,000台湾元が科されています。売上ゼロでも申告は必要です。
清算中に残った在庫を売る必要があるなら、統一発票の交付を引き続き受け、2か月ごとの申告も続けます。最後に、清算期間が満了する期の売上は、満了日から15日以内に申告します(施行細則第34条)。残った在庫を株主に分配すると販売とみなされます(営業税法第3条第3項第2号)。解散により抹消を申請する時点で残っている納め過ぎの営業税は還付の対象です(第39条第1項第3号)。税籍登記の抹消を申請しないでいると1,500〜15,000台湾元の過料の対象になり、期限までに改めなければ繰り返し科されることがあります(第46条)。
清算を終えてから30日以内の清算所得の申告
清算期間中の所得は、清算が終わった日から30日以内に申告します。その年度の営利事業所得税の税率で計算した税額を、申告の前に納めます(所得税法第75条第2項、所得税法施行細則第65条)。合併・分割・破産による解散のように、他の法律で清算手続が免除される場合は、清算申告も要りません(同項ただし書、Q&A 2608)。
会社の清算期間は会社法(公司法)の定めによります(第75条第3項)。具体的には、会社法第87条第3項が清算人に6か月以内の清算完了を求め、完了できないときは理由を示して裁判所に延長を申し立てることができるとしています。株式会社には第334条、有限会社には第113条第2項を通じて準用されます。
この6か月は、申告期限にも関わってきます。財政部のQ&A 2609によると、清算人が就任から6か月以内に清算を終えず、裁判所の延長許可も得ていなければ、6か月の満了日から30日を数えます。清算が長引いても、申告の時計は止まらないのです。
期限を過ぎたらどうなるのでしょうか。税務当局は手元の資料で所得額と税額を決定し(第75条第5項)、納付がなければ法務部行政執行署の各分署に移送して執行します(Q&A 2610)。申告はしたものの所得の漏れや過少があれば、漏れた税額の2倍以下の過料です。まったく申告しなかった場合は、追徴税額の3倍以下となります(第110条)。
残余財産が日本の親会社に届くまで
稅捐稽徵法第13条第1項は、清算人が残余財産を分配する前に、法定の順位に従って税金を納め切るよう求めています。これに反した清算人は、未納の税金を自ら納める義務を負います(同条第2項)。会社法第90条も、債務の弁済前に会社財産を株主に分配した清算人を1年以下の懲役などで処罰します。税金は一般の債権より先に徴収されます(稅捐稽徵法第6条第1項)。親会社の取り分は最後です。
では、そのうちどれだけが課税されるのでしょうか。財政部の1976年の解釈(台財稅第30533號)によれば、株主が受け取る残余財産のうち資本金(股本)に当たる部分は課税されません。課税される部分は「残余財産-清算所得税-資本金」で計算し、分配の割合で各株主に割り振ります。1995年の解釈(台財稅第841627652號)は、解散した会社が持っていた他社株式を株主に移した事案で、出資額を超える部分を所得税法第88条の配当の源泉徴収規定に従って処理するとしました。
外国法人株主への配当は、所得税法第88条第1項第1号の源泉徴収の対象です。受け取る側が台湾に固定の営業場所を持たない外国法人であれば、源泉徴収義務者は徴収した日から10日以内に国庫に納め、源泉徴収票(扣繳憑單)を申告します(第92条第2項)。
二つの解釈には、外国法人株主に適用する税率は書かれていません。通常の配当にかかる源泉税率と日台民間租税取決めの上限は、台湾子会社の配当にかかる台湾の源泉税で説明しました。分配の前に、所轄の国税局と税率や必要書類をすり合わせておくと安心です。日本の親会社側での取扱いは、日本の税務の専門家に確認してください。
支店は支店登記の廃止で閉じます
外国会社が台湾で営業を続ける意思がなくなったときは、主管機関に支店登記の廃止を申請します。廃止前に負った責任や債務は免れません(会社法第378条)。すべての支店の登記が廃止されると、台湾での営業から生じた債権債務を清算し、払い切れなかった債務は外国会社が弁済します。外国会社が別に清算人を指定しない限り、台湾の責任者または支店長が清算人です(第380条)。清算の間、台湾にある財産は国外に移せず、清算の執行以外の処分もできません(第381条)。
営業資金の引き揚げは急がないことです。登記後に支店の営業資金を本店に返したり、本店に回収させたりすると、台湾の責任者は5年以下の懲役などの刑事罰の対象になります(第372条第2項)。一方、税引後の利益を本店に送る送金について、財政部の1987年の解釈(台財稅第7586738號)は利益分配の問題がなく、源泉徴収は不要としています。支店の税務全般は台湾支店の税務にまとめました。廃止の際に所得税の決算・清算申告の期限をどう数えるかは、所轄の国税局に前もって確認しておくのが無難です。
解散承認の公文書を受け取った、またはもうすぐ受け取る段階であれば、昊鼎国際法律事務所(wei@hoveringlaw.com.tw)に公文書の日付と清算人の就任日をお知らせいただくこともできます。この二つの日付が、45日と6か月の起算点になります。
参考にした公的資料
- 所得税法(所得稅法、2026年9月11日最終改正)第75条、第88条、第92条、第110条
- 所得税法施行細則(所得稅法施行細則、2022年2月21日最終改正)第65条
- 稅捐稽徵法(2021年12月17日最終改正)第6条、第13条
- 会社法(公司法、2025年12月26日最終改正)第87条、第90条、第113条、第334条、第372条、第378条、第380条、第381条
- 営業税法(加值型及非加值型營業稅法、2025年5月28日最終改正)第3条、第30条、第39条、第46条
- 営業税法施行細則(2024年12月17日最終改正)第33条、第34条
- 稅籍登記規則(2022年8月8日最終改正)第10条
- 財政部税務ポータル「營利事業之清、決算申報程序」Q&A 2608、2609、2610、2612
- 財政部の解釈:台財稅第30533號(1976年1月27日)、台財稅第841627652號(1995年6月15日)、台財稅第7586738號(1987年3月9日)
- 財政部高雄国税局「營業人註銷登記應於規定期限辦理營業稅申報,避免受罰。」(2026年3月5日)、財政部ウェブサイト掲載
確認日:2026年10月6日
よくある質問
- 決算申告の45日は、いつから数えるのですか?
- 財政部の税務ポータルのQ&Aは、主管機関が解散を承認した日、つまり承認公文書の発文日(發文日)を基準とし、その翌日から45日を数えると説明しています。税額は申告前に自ら納付し、この申告期限は延長を申請できません。
- 清算が6か月を超えそうです。清算所得の申告期限はどうなりますか?
- 清算所得は清算を終えた日から30日以内に申告します。財政部の説明では、清算人が就任から6か月以内に清算を終えず、裁判所に期間の延長も認められていない場合、6か月の期間が満了した日から30日を数えます。
- 日本の親会社に分配する残余財産は、すべて台湾で課税されますか?
- 財政部の1976年の解釈は、株主が受け取る残余財産のうち資本金(股本)に当たる部分は課税しないとし、残余財産から清算所得税と資本金を差し引いた額を株主全体の課税対象の清算所得としています。1995年の解釈は、解散した会社が保有株式を株主に分配した事案で、出資額を超える部分を配当の源泉徴収規定により処理するとしました。どちらの解釈も、外国法人株主に適用する税率は示していません。
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。



