海外から台湾の弁護士に仕事を頼むとき、先に確認すること
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海外から台湾の弁護士に仕事を頼むとき、先に確認すること

約6分

日本にいながら、台湾での民事事件や会社の登記、土地、入管関係の申請が先に動き出すことがあります。すぐには台湾へ行けないため、メールで弁護士を探して依頼することになるでしょう。

依頼する相手の資格、報酬の計算方法、台湾で裁判所の書類を受け取る人について、それぞれ確認が必要です。メールのやり取りに加え、資格や委任条件も確かめましょう。

台湾で弁護士として働ける人かどうか、どう確かめますか?

台湾の弁護士法(律師法)第19条によると、弁護士証書を持ち、地方の弁護士会と全国弁護士連合会の両方に加入している人は、同法に基づいて台湾全域で弁護士の職務を行うことができます。

同法第136条は、弁護士と懲戒議決書をだれでも検索できるシステムをウェブサイト上に設けるよう、法務部に義務づけています。公開できる項目は、氏名、性別、生まれた年、弁護士証書の番号と写真、事務所の名称・メールアドレス・住所・電話番号、所属する地方の弁護士会、そして除名・職務停止の処分と5年以内のその他の懲戒処分です。このシステムがlawyerbc.moj.gov.twです。

書類を送る前に、まず名前を検索してください。名前が出てこない場合や、事務所や証書の情報が聞いていた内容と違う場合は、その時点で手続を止めたほうが安全です。検索結果に地方の弁護士会しか表示されなくても、第19条は全国弁護士連合会への加入も要件としています。

どのような仕事を依頼できますか?

第21条によると、弁護士は当事者の委任を受けて法律事務を扱うことができ、商標、特許、商工登記、土地登記、移民、就業サービス、その他法令で代理が認められている事務も取り扱えます。こうした事務を扱う際、弁護士はそれぞれの関係法令を守らなければなりません。

つまり、会社の変更登記や土地の手続、居留の申請など、訴訟になっていない仕事も弁護士に依頼できます。訴訟になった場合は、次の項目で説明する民事訴訟の代理のルールが適用されます。

報酬はどのように決めますか?

第47条は、弁護士が依頼者に報酬の計算方法と金額をはっきり示すよう定めています。法律に報酬の基準表はなく、この記事でも金額は扱いません。

仕事が始まる前に、報酬が時間制か、段階ごとか、一定の業務範囲ごとか、金額はいくらか、その金額に何が含まれるかを確認してください。裁判費用、翻訳料、公証や在外公館の手数料は、弁護士報酬とは別にかかることがよくあります。どこまでが報酬に含まれるかを、委任の条件に書いておきましょう。

民事事件になった場合、委任と送達はどうなりますか?

民事訴訟法第68条によると、訴訟代理人は弁護士に委任しなければなりません。裁判長の許可があれば弁護士でない人を訴訟代理人にすることもできますが、裁判長はその許可をいつでも取り消すことができます。許可の基準は司法院が定めています。親族や海外にいる相談役が当然に許可を受けられるという前提で、計画を立てるのは避けてください。

第69条は、訴訟代理人が最初に訴訟行為をするときに委任状を提出するよう求めています。当事者が口頭で委任し、裁判所書記官がそれを調書に記載する場合や、裁判所・裁判長が法律に基づいて選任する場合は例外ですが、海外にいて法廷に出られない人がこの例外を使うのは難しいでしょう。委任は審級ごとに行う必要があります。1通の委任状で次の審級まで任せるには、その特定の事件について審級の制限を受けないと委任状に明記し、公証を受けなければなりません。

裁判所の書類の受け取りについては、第133条が定めています。当事者や代理人が送達受取人を指定して裁判所に届け出れば、書類はその人に送達されます。第2項が適用される範囲は限られています。中華民国(台湾)に送達場所がない原告、申立人、上訴人、抗告人は、台湾内に送達場所のある送達受取人を指定しなければなりません。上訴・抗告や申立てをしていない被告には、この規定による送達受取人の指定義務はありません。

反対に、訴えを起こす側や上訴・抗告をする側で、台湾に送達場所がない場合は、書面に送達受取人をはっきり記載してください。外国の住所に送達してもらえると考えるのではなく、だれを送達受取人にするかを、依頼する弁護士と一緒に決めておくと安心です。

映像と音声による審理については、第211条の1が定めています。当事者などがいる場所と裁判所との間に、音声と映像を相互に送受信できる設備があって直接審理ができ、裁判所が適当と認めるときは、申立てまたは職権により、その設備を使って審理することができます。その際、裁判所は当事者の意見を聴かなければならず、期日の通知書には設備のある場所が出頭場所として記載されます。ただし、この条文は当事者に遠隔での審理を求める権利を与えるものではありません。

陳述者の署名が必要な調書などは、裁判所が陳述者のいる場所へ送り、本人が内容を確認して署名した後、ファクスなどで裁判所へ返送します。裁判所が別に定めるまでは、指定された場所へ出向く必要があるかもしれないと考えて、日程を組んでください。

海外で署名した文書は、どのように証明しますか?

海外で作成した文書を台湾の機関に提出するときの文書検証の手続は、外交部及び在外公館の文書証明条例(外交部及駐外館處文件證明條例)が定めています。

第10条により、外国で作成された文書の検証は、原則としてその作成地を管轄する在外公館に申請します。例外は、申請を受理した在外公館が、特別の事情があり調査が難しくないとみて、主管機関(外交部)の承認を得たときです。

第9条は、在外公館が検証できる文書として、管轄区域内の公証人が公証・認証した文書、現地の政府機関が作成または検証した文書、管轄区域内で当事者が作成した私文書などを挙げています。第12条によると、申請人本人が署名した私文書の検証を受けるときは、本人が領事担当の職員の面前で署名するか、すでにした署名が自分のものであると認める必要があります。それ以外の私文書については、在外公館が、現地の公証人や主管機関による公証・認証・検証を先に受けるよう求めることができます。

検証を受けても、文書の内容まで証明されるわけではありません。第15条は、検証によって証明されるのは署名が真正であること、または文書が形式上存在することだけで、記載された内容は証明の対象外だと定めています。外交部領事事務局も文書証明とは何かで同じ趣旨を説明し、文書を受け取る機関が要件を満たしているかを別に判断するとしています。海外文書の順序の案内では、文書を発行した国での公証や権限のある機関の手続を先に済ませる必要があり、方法は国によって異なるため、申請先の在外公館に問い合わせるよう勧めています。全体の流れ図は海外文書のページにあります。

第15条の1によると、台湾と重複検証を免除する協定を結んだ国で作成された文書は、その国の政府が指定した機関の検証を受ければ、在外公館による文書検証と同じ効力を持ちます。協定を結んでいる国の一覧は領事事務局の協定ページにありますので、署名する国が含まれているかをそのページで確認してください。この記事では国名を改めて挙げません。現地の公証人の印だけで、その後の手続を経ていない文書は、それだけでは第10条の検証を受けたことにはなりません。

訴訟の委任状を準備するなら、第69条の公証の要件とこの条例をあわせて確認する必要があります。1通の委任状で次の審級まで任せるには公証が必要で、海外で受けた公証が形式上整っていることを示す手続が文書の検証です。公証の予約を入れる前に、担当する裁判所の書記官が委任状で何を確認するのかを、弁護士に聞いておきましょう。日本の公証や外務省の証明が、そのまま台湾の裁判所の要件を満たすとは限りません。提出先の機関と管轄の在外公館に、手順を確認してください。離婚の場合は日本に住みながら台湾人配偶者との離婚を考える方へを、外国判決を台湾で執行したい場合は外国の確定判決で台湾の財産を差し押さえるにはを参照してください。

外国の弁護士に依頼できますか?

弁護士法第115条によると、外国の弁護士は、法務部の許可を受け、許可後6か月以内に弁護士会に加入しなければ、台湾で職務を行うことができません。例外は二つあります。一つは、外国の裁判所、検察機関、行政機関、仲裁廷、調停機関などにすでに係属している法律事務の処理を委任された場合です。この例外によって台湾に入国して職務を行う期間は、1回につき30日、1年間の合計で90日を超えることができません。もう一つは、台湾とその外国との間に別に条約・協定・合意がある場合です。

また、第115条の許可を受けたからといって、そのまま台湾の民事裁判所で訴訟代理人になれるわけではありません。民事訴訟法第68条は、裁判長の許可がない限り、訴訟代理人には弁護士を委任するよう定めています。

最初のメールには何を書けばよいですか?

この記事は関係する条文を整理したもので、個別の事件の結果を予測するものではありません。

昊鼎国際法律事務所の曾雋崴弁護士にご相談いただく際は、依頼したい内容、今いる国、すでに決まっている期日を書いてください。事件が進行中であれば、裁判所名と事件番号、ご自身が原告、申立人、上訴人、抗告人のどれに当たるかもお知らせください。台湾に送達場所があるかどうか、書類に署名する都市、希望する相談の言語もあわせてお書きください。

メールアドレスはwei@hoveringlaw.com.tw、住所は103 臺北市大同區承德路一段35號7樓之2(台北市大同区承徳路一段35号7階の2)です。書類を送る前に、送付方法をお問い合わせください。報酬の計算方法と金額も、最初のやり取りの際にあわせてお尋ねください。

参照した公式資料

確認日:2026年9月29日

よくある質問

その人が台湾で弁護士として働けるかは、どこで見ますか?
台湾の弁護士法第19条によると、弁護士証書を持ち、地方の弁護士会と全国弁護士連合会の両方に加入している人が、台湾全域で弁護士の職務を行えます。法務部の弁護士検索システム(lawyerbc.moj.gov.tw)で確認でき、氏名、証書、事務所、所属する地方の弁護士会など、公開できる項目は同法第136条が定めています。
親族やコンサルタントが民事の法廷に出られますか?
民事訴訟法第68条により、訴訟代理人は原則として弁護士に委任しなければなりません。裁判長の許可があれば弁護士でない人も訴訟代理人になれますが、その許可はいつでも取り消されることがあります。委任状は訴訟代理人がその審級で最初に訴訟行為をするときに提出し、委任は審級ごとにし直します。ただし、特定の事件について審級の制限を受けないと委任状に明記し、公証を受けた場合は例外です。
台湾に住所がなければ、裁判所の書面はだれが受け取りますか?
民事訴訟法第133条第2項は、台湾(中華民国)に送達場所がない原告、申立人、上訴人、抗告人に対し、台湾内に送達場所のある送達受取人を指定するよう求めています。すべての当事者に課される義務ではありません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。