日本などの外国で確定判決を得たのに債務者が支払わず、台湾に預金や不動産があると分かったとします。この段階で知りたいのは、元の事件をどう訴えるかではなく、外国判決が台湾で効力を認められるか、そして台湾の執行手続きに進む条件は何か、という点です。
まず判決文だけでなく、確定したことを示す資料と、元の訴訟が相手にどう知らされたかという記録を集めます。これらは台湾の財産への執行を求める前に検討する資料です。
外国の確定判決は台湾で効力を認められますか?
台湾の民事訴訟法第402条は外国裁判所の確定判決を対象に、四つの事由のいずれかがあれば効力を認めないと定めます。これは判決を台湾で承認するかという問題です。その判決を使って強制執行をする許可は、さらに別の段階になります。
外国法上、判決が確定していることを示せなければ、最初の条件から問題になります。通常の不服申立てが残る文書や暫定的な命令を、確定判決と同じものとして扱わないでください。判決を出した裁判所へ、確定を示す証明をどう取得するか確認します。第402条第2項は外国裁判所の確定した「裁定」にも拒絶事由を準用しますが、手元の文書がどの種類に当たるかは個別の検討が必要です。
承認を拒む四つの事由は何ですか?
第402条は、次の四つを挙げています。
- 管轄権:台湾法によると、外国裁判所に管轄権がなかった場合。
- 不応訴と送達:敗訴した被告が応訴しなかった場合。ただし、訴訟開始の通知・命令が相当な期間を置いてその国で適法に送達されたか、台湾法上の司法共助によって送達された場合を除きます。
- 公序良俗:判決の内容または訴訟手続きが、台湾の公共秩序・善良の風俗に反する場合。
- 相互承認:相互の承認がない場合。
被告が応訴しなかっただけで必ず承認が拒まれるわけではありません。確認すべき中心は、元の訴訟を開始する通知・命令の送達です。相互承認についても、特定国の判決が常に承認される、あるいは一切承認されないと一般化せず、当該事件で調べる必要があります。外国裁判所の管轄や手続きに関する記録も残してください。
台湾で差押えをする前に何が必要ですか?
強制執行法第4条の1は、外国の確定判決に基づき台湾で強制執行するには、台湾裁判所が執行を許可する旨を宣言した判決を必要とします。同時に、元の外国判決に民事訴訟法第402条の拒絶事由があってはなりません。外国で判決が確定しただけでは、台湾の執行機関に直ちに差押えを求められません。
許可を求める訴えの管轄は債務者の住所地の裁判所です。債務者に台湾の住所がなければ、執行対象財産の所在地または執行行為をする場所の裁判所です。債務者を正確に特定し、台湾のどこに執行できる財産があるか確認することが、訴えの準備にもつながります。台湾内に複数の財産がある場合は、提出先を事件ごとに検討します。
外国でどの書類を確保すべきですか?
判決の全文を用意し、上級審で内容が変わったなら、その判決も揃えます。発行裁判所または記録管理機関に、判決がいつ、どのように確定したか分かる資料を求めてください。元の訴状や手続開始通知、送達を示す書類、被告が応訴した記録や応答する十分な期間があったことを示す資料も重要です。これらは第402条の論点に沿った実務上の準備であり、すべての事件に同じ形で適用される法定の一律リストではありません。
事件番号、当事者の正式名称、命じられた金額や義務、既に受けた支払、債務者の台湾住所や財産の場所も整理します。外国文書の原本・認証謄本、中国語訳、文書の認証については、提出する台湾裁判所と弁護士に必要な形を確認してください。発行地と書類の種類で対応が変わります。国外から代理人を探す段階は台湾の弁護士への相談案内も参照できます。
手続き中に財産がなくなりそうな場合は?
早い段階で台湾の弁護士に伝えましょう。民事訴訟法第522条は金銭請求の執行を保全するための仮差押えを定め、第523条は後の執行が不能または著しく困難になるおそれを要件とします。これは別の保全手続きです。外国判決そのものが台湾の財産を凍結するわけではなく、仮差押えは第4条の1の執行許可判決の代わりにもなりません。
台湾側の初回相談では、判決、確定・送達の資料、事件の短い経過、債務者の特定情報、台湾財産があると考える根拠を送ると相談しやすくなります。昊鼎国際法律事務所の弁護士・曾雋崴への連絡はwei@hoveringlaw.com.twです。所在地は103 臺北市大同區承德路一段35號7樓之2。この記事は一般的な案内であり、個別の見通しは判決と証拠を確認して判断します。
参照した公式資料
- 民事訴訟法第402条:外国確定判決の効力と四つの拒絶事由。
- 強制執行法第4条の1:執行許可判決と管轄。
- 民事訴訟法第522条、第523条:仮差押えの位置付け。
確認日:2026年9月29日
よくある質問
- 日本の確定判決を台湾の執行機関へそのまま提出できますか?
- できません。台湾の強制執行法第4条の1は、台湾裁判所による別の執行許可判決を求めています。外国判決には民事訴訟法第402条の承認拒絶事由がないことも必要です。
- 被告が外国の裁判で応訴しなかったら承認されませんか?
- 不応訴だけで必ず拒絶されるわけではありません。第402条は敗訴被告の不応訴を扱いますが、訴訟開始の通知・命令が相当な期間を置いて現地で適法に送達されるなど、条文の例外があります。
- 執行許可を求める訴えは台湾のどの裁判所へ出しますか?
- 強制執行法第4条の1では債務者の住所地の裁判所です。債務者に台湾の住所がない場合、執行対象の財産所在地か執行行為を行う地の裁判所になります。
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。



