台湾の刑事判決が届いたら、上訴の20日と提出先を確かめる
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台湾の刑事判決が届いたら、上訴の20日と提出先を確かめる

約6分

台湾の刑事判決に不服がある場合、上訴期間は原則として判決の送達後20日です。日本語訳ができた日や、日本の家族が内容を知った日から数え始める制度ではありません。判決書の全ページと封筒、受領日が分かる記録をそろえます(刑事訴訟法第349条)。

書面の表題も確認します。「刑事判決」「刑事簡易判決」「裁定」では、不服申立ての方法が同じとは限りません。ここで扱うのは、主に最初の刑事判決に対する上訴です。不起訴処分への再議は、不起訴後の手続の記事で扱っています。

受け取った日と、裁判所に提出する日

司法院は、判決を受領した翌日から20日を数えると説明しています。住居が裁判所の所在地にない場合の「在途期間」は別の基準によって定まるため、海外居住者が自己判断で日数を足すことは避けます(司法院・上訴期間の計算)。

送達の事実を確かめます。

台湾の住所で家族や管理人が受け取った、帰国中に書類が届いたなどの場合は、本人が実際に読んだ日と法律上の送達日が同じとは限らないため、封筒を捨てず、送達の記録を弁護士や裁判所に確認します。期限が近ければ、翻訳の全文完成を待つことによる不利益も含めて相談します。

上訴書は、上訴審の裁判所へ直接送るのではなく、元の裁判所に提出します。相手方の人数に応じた副本も必要です(刑事訴訟法第350条)。事件番号、本人の氏名、不服の対象とする判決、上訴の範囲を特定し、裁判所が受領したことを確認できる記録を残します。

通常の第一審と簡易判決の違い

届いた判決上訴を審理する裁判所確かめる点
地方法院の通常の第一審判決原則として高等法院第361条による具体的な上訴理由
刑事簡易判決管轄する地方法院の第二審の合議体第455条の1の規定と、上訴できない例外

通常の第一審からの上訴では、第361条により具体的な理由を記載します。理由を書かなかった場合には、上訴期間満了後20日以内に元の裁判所へ理由書を補充する規定があります。ただし、これは最初の上訴そのものを遅らせてよいという意味ではありません。

簡易判決では、この第361条を準用しないと明記されています。通常手続の理由補充の20日を、そのまま簡易判決にも使えると考えないでください。また、第451条の1の請求に従って科刑された判決は上訴できない例外があります(第455条の1)。

簡易判決も刑事判決です。第449条は、供述や証拠によって十分と認められる一定の事件について、通常の公判を経ずに簡易判決を行う仕組みを定めています。裁判所へ何度も通っていないから、刑事の有罪判決ではないということにはなりません。

「納得できない」を、判決のどの部分かに分けます

相談の際は、認定された事実、使われた証拠、適用された条文、刑の重さのうち、何を争いたいのかを示します。判決が引用したメッセージに前後の文脈が欠ける、示談の履行状況が違うなど、確認できる具体的な箇所を指すと、理由の検討ができます。

新しい資料も確認します。何を示すのか、いつ入手したかを説明してください。証拠があれば必ず認定が変わるわけではありません。また、自分が申立書で何を争うかによって、上訴の範囲が問題になるため、判決全体と一部のどちらを対象にするかも確認します。

この20日の案内だけで、第二審後の第三審上訴まで判断することはできません。第三審には制限があります。判決に記載された不服申立ての案内を含め、今どの審級にいるかを確かめます。

被害者・告訴人から求める場合

公訴事件では、被害者や告訴人は通常、検察官や被告と同じ上訴の当事者ではありません。第344条は、理由を備えて検察官に上訴を求める方法を定めています。自訴事件の自訴人とは立場が異なります。

被害者が判決を読んだ日から検察官の上訴期限が数え直されるわけではないため、判決のどの事実認定や量刑に不服があるかを、根拠となる資料とともに早く担当検察署へ伝えます。要請しただけで検察官が必ず上訴する制度でもないため、期限と処理状況を早めに確認します。

公的資料

確認日:2026年10月8日。台湾の中国語の法令本文と司法院の案内を参照しています。

よくある質問

日本語に翻訳してもらった日から、上訴期間を数えますか?
翻訳の完成日を一般的な起算点にはできません。原則として判決の送達後20日であり、司法院は受領の翌日から数えると説明しています。本人以外が受け取った場合などは、有効な送達の日を確認してください。
簡易判決なら、罰金を払うだけの行政手続ですか?
刑事の有罪判決です。原則として管轄する地方法院の合議体へ上訴できますが、第451条の1の請求に従って科刑された場合などの例外があります。通常の第一審判決とは上訴先や理由補充の規定が異なります。
被害者が、相手の刑が軽いとして直接上訴できますか?
公訴事件の被害者や告訴人は、原則として自分が当事者となって直接上訴するのではなく、理由を示して検察官に上訴を求めます。検察官の期限に間に合うよう、早く担当検察署へ相談します。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。