台湾で生殖医療のSNS宣伝に20万台湾ドルの過料、交流会告知と医療広告の境目
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台湾で生殖医療のSNS宣伝に20万台湾ドルの過料、交流会告知と医療広告の境目

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ニュースをきっかけに執筆した記事です。公開日以降に状況や法令が変わっている可能性があります。

交流会の案内に体外受精の紹介を添えたら、医療広告になるのでしょうか。中央社の10月23日付記事は、高雄市衛生局が、生殖医療に関するSNS動画を投稿した人物に20万台湾ドルの過料を科したと伝えています。処分は前日に行われました。

動画は、ファン交流会への参加を呼びかけながら、生殖補助医療に触れる説明や体外受精を表すタグを含んでいたと報じられています。投稿者は医師ではありません。医療機関にも当たらず、当局は違法な医療広告と判断しました。

記事によれば、投稿者は観光名義で入境した中国籍のインフルエンサーで、衛生局は投稿が代理出産を示唆すると判断しました。台湾では商業的な代理出産を認めていないとも説明しています。投稿者は過料を納付しました。その後、国外退去となりました。

広告を出せる人と、医師の登録先

台湾の医療法第84条は、医療機関でも医師でもない者による医療広告を禁止しています。医師にも制限があります。広告できるのは、その医師が執業登記(診療先としての登録)をしている医療機関に限られます。「医師による紹介」という説明だけでは、広告先が登録先なのかまでは分かりません。

この規定に違反した医療広告について、第104条は5万台湾ドル以上25万台湾ドル以下の過料を定めています。今回の20万台湾ドルについて、衛生局はフォロワーの多さと拡散範囲の広さを考慮し、処分を重くしたと説明しています。金額は一律ではありません。

交流会の名称だけでは決まらない広告の性質

第9条がいう医療広告は、媒体などを使って医療業務を宣伝し、患者を受診へ誘うことを目的とする行為です。有料広告の枠を買ったかどうかは、この定義の条件に入っていません。個人のSNS投稿でも、宣伝の目的と内容が問題になります。

治療という語を避ければ足りるのでしょうか。第87条第1項は、内容が医療業務を暗示・示唆する広告も、医療広告とみなします。案内文だけでなく、添付した動画や説明文に何が含まれるかを読む必要があります。

一方、同条第2項は、医療への勧誘を伴わない医学の新知見や研究報告の発表、患者向けの衛生教育、学術刊行物を医療広告から除いています。勧誘の有無が条件です。健康に関する言葉があるだけで、すべてが広告になるわけではありません。

台湾の医療機関や主催者から、交流会の告知を日本語で自分のSNSに投稿してほしいと頼まれた場合も、投稿者の資格が問われます。医療機関でも医師でもない人が医療広告を出せば、第84条に違反します。原文に加えて掲載先のアカウントや参加申込みの画面も見ると、誰のどのサービスへ読者を案内しているかが分かります。日本語の投稿案と元の動画を並べれば、翻訳後も残っている誘い方や案内先が見えてきます。

今回、当局が着目したのも、生殖医療への関心を集める動画と交流会への呼びかけでした。名称を「交流会」にとどめていたことだけでは、医療広告の規制を外れなかった事例です。

医療相談の空間をイメージして制作した架空の画像です。報道された交流会や実際の医療機関を撮影したものではありません。

参照資料

  • 中央社、2026年10月23日:高雄市衛生局の判断、投稿内容、22日の行政処分。
  • 医療法:第84条(広告主体と医師の登録先)、第104条(過料)。
  • 医療法:第9条(医療広告の定義)、第87条(暗示する広告と勧誘を伴わない情報提供)。

確認日:2026年10月24日。台湾の医療広告規制を扱う一般情報です。個別の投稿が規制に当たるかは、その目的と全体の内容に即して判断されます。

よくある質問

「治療を受けてください」と書かなければ、医療広告にはなりませんか?
その表現がなくても、医療法第87条第1項は、医療業務を暗示・示唆する広告を医療広告とみなします。交流会や情報提供という名称だけで判断せず、実際の投稿内容を検討します。
医学の知識を紹介する投稿も、すべて医療広告ですか?
医療法第87条第2項は、医療への勧誘を伴わない医学の新知見や研究報告の発表、患者向けの衛生教育、学術刊行物を医療広告から除いています。知識の紹介という形式でも、受診を誘う内容を含むかどうかが関わります。
医師なら、どの医療機関の広告でも出せますか?
医療法第84条第2項は、医師が広告できる医療機関を、その医師自身が診療先として登録(執業登記)している医療機関に限っています。医師という資格だけで、他の医療機関を自由に宣伝できる規定ではありません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。

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