米津玄師の台北公演発表、外国人出演者の就労許可は誰が申請するか
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米津玄師の台北公演発表、外国人出演者の就労許可は誰が申請するか

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ニュースをきっかけに執筆した記事です。公開日以降に状況や法令が変わっている可能性があります。

米津玄師が12月26、27日に台北ドームで公演を行うと、フォーカス台湾が10月16日に報じました。ワールドツアーの一環です。記事は開催予定を伝えており、出演者や主催者の就労許可の状況を報じたものではありません。

台湾の就業服務法第43条は、同法に別段の定めがある場合を除き、外国人が台湾で働くには雇用主の申請による許可を要すると定めています。第46条第1項第6号は、雇用主が外国人を雇用できる仕事の区分に、宗教・芸術・芸能の仕事を挙げています。この区分に入ることと、実際に許可を得ていることは別です。

日本のマネジメント会社が台湾の主催者と出演を調整する際、出演料や日程の合意だけでは、誰が許可を申請するかは分かりません。「主催者側で手配する」という契約上の約束があっても、どの法人が申請を担い、誰について、どの仕事の許可を得るのかという点は残ります。

芸術家本人が申請できる制度

外國專業人才延攬及僱用法第10条は、芸術家である外国人専門人材が、労働部へ直接申請して台湾で芸術活動を行う許可を得られると定めています。申請者は本人です。雇用主を介さない場合にも許可を受ける必要があり、外国人出演者なら誰でもこの制度を利用できるわけではありません。

対象業務は、外國專業人才從事藝術工作許可及管理辦法第3条が定めています。ポピュラー音楽は、同条第1項第3号の映画・放送・テレビと並ぶ分野に含まれ、創作、制作、公演などが列挙されています。第1号の音楽分野からポピュラー音楽が除かれていても、制度全体から除外されているという意味ではありません。

資格要件もあります。同辦法第4条は、附表に定める資格のいずれかを満たすことを求めています。公演契約が成立したことや、日本で活動しているという説明だけで、その資格を満たすとの結論は出せません。報道されたアーティストについても、この記事から個別の申請経路や資格を認定することはできません。

許可期間の上限は3年です。第10条による本人申請で、必要に応じて延長する場合も、1回につき最長3年とされています。申請すれば常に3年間認められるとは限りません。すでに本人が許可を持っている場合も、「許可がある」という連絡だけでなく、今回予定する仕事とその期間が許可の範囲に入るかが問題になります。

出演契約は当事者が何を約束したかを示し、許可は行政上認められた仕事の範囲を示します。日本側が把握する出演者の氏名や担当業務と、台湾側が申請に使う情報が一致していなければ、同じ公演の話をしていても、どの許可で出演するのかを双方が説明できないままになります。

申請と許可は別です。主催者から「申請済み」と連絡があっても、それだけでは「許可取得済み」なのか、どの仕事が許可されたのかは分かりません。

契約上の担当を定める際には、雇用主側が申請する予定なのか、出演者本人が持つ許可を前提としているのかが、資料を誰から受け取るかにも関わります。予定日までに許可を得られなかった場合の出演料や日程変更の扱いも、許可制度だけでは決まらない契約上の論点です。

また、出演者本人の許可から、同行する別の演奏者や制作スタッフの扱いまで判断することはできません。誰について、どの業務を検討しているのかを分けることで、出演者1人分の許可を公演全体の許可として扱う誤りを避けられます。ほかの法定の例外が適用される可能性も含め、各人の立場と仕事に即した検討になります。

ニュース・法令確認日:2026年10月18日。台湾の就労許可に関する一般情報です。

画像は公演準備をイメージした架空のものです。米津玄師の公演や台北ドームを写したものではありません。

参照資料

よくある質問

台湾公演の就労許可は、必ず雇用主が申請するのですか?
就業服務法第43条は、同法に別段の定めがある場合を除き、雇用主の申請による許可を原則としています。一方、外國專業人才延攬及僱用法第10条には、芸術家である外国人専門人材が労働部へ直接申請する制度があります。本人申請にも対象業務や資格の要件があり、ほかの法定の例外が適用される場合もあります。
ポップスの歌手も、芸術家本人の申請制度の対象になりますか?
対象になり得ます。外國專業人才從事藝術工作許可及管理辦法第3条第1項第3号は、映画・放送・テレビ・ポピュラー音楽分野の創作、制作、公演などを含めています。ただし、同第4条の附表にある資格のいずれかを満たす必要があり、歌手であることだけで許可が決まるわけではありません。
芸術家本人が申請すれば、3年間の許可を受けられますか?
3年は上限です。外國專業人才延攬及僱用法第10条は、許可期間を最長3年、必要に応じて申請する延長も1回につき最長3年と定めています。申請しただけで許可が下りるわけではなく、必ず3年間認められるわけでもありません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。

台湾公演の就労許可、雇用主の申請と芸術家本人の申請 | 昊鼎国際法律事務所