ニュースをきっかけに執筆した記事です。公開日以降に状況や法令が変わっている可能性があります。
台中でフォークリフトが道路を走る動画がSNSに投稿され、警察が無許可走行の取締りについて説明しました。中央社の2026年10月15日の報道によると、市警察第六分局は、条件を満たす機械でも所定の手続を経て臨時通行証を取得する必要があるとしています。
台湾の工場や倉庫を管理する日本企業が、近くの別棟へフォークリフトを移す場合も、公道に出るなら道路走行の要件が関わります。自社で日常的に使っている機械であることや、移動先が近いことだけでは、走行を認める根拠になりません。
申請できる事業者と機械は限られます
台湾の道路交通安全規則第83条は、カウンターバランス式フォークリフトに当たる「配衡型堆高機」を、自動車とは別の動力機械として定めています。タイヤを備えたこの種類の機械は、公路監理機関で登録して標識等の交付を受け、さらに臨時通行証を取得してから道路を走行する仕組みです。すべての種類のフォークリフトに同じ申請経路が開かれているわけではありません。
第83条の1は、配衡型堆高機の登録について、揚重・運搬または据付を専門に営み、適法に登記された事業者であることを求めています。営業登記に「機械安裝業」または「起重工程業」があることも要件です。工場が機械を所有しているというだけでは、この事業者要件を満たしません。
機械には、折り畳み可能なフォークや死角検知装置などの設備が必要で、所定の機関による検査合格証明も求められます。運搬を外部へ依頼する場合にも、事業者の営業登記と、実際に使う機械の登録・検査・通行証を対応させて考える必要があります。
3kmは免除される距離ではありません
第83条の1は、配衡型堆高機が申請する道路走行距離を3km以下に限定しています。これは申請できる距離の上限です。「3km以内なら無許可で走れる」という例外ではありません。同条は通行証の申請にも、登録・標識等の交付を終えた機械であること、適法な自動車修理事業者が発行した4か月以内の整備記録と、所定の機関による検査合格証明の提出などを求めています。
機械に登録の標識が付いていても、予定する道路走行まで承認済みとは限りません。登録と臨時通行証は別の手続であり、運搬業者から車両一覧を受け取っただけでは、当日の走行条件までは分かりません。
許可を得た後も、自由な経路で走れるわけではありません。第83条の2により、認められた経路・時間・速度に従い、運転者が通行証を携帯する必要があります。フォークは折り畳み、貨物の運搬や牽引はできません。通行証は、荷物を載せたパレットを公道経由で別の倉庫へ運ぶ許可ではないのです。
また、同条は機械の区分や重量に応じた道路走行用の運転免許も求めています。工場内での操作経験だけで、この免許要件を満たすとはいえません。
道路交通管理處罰條例第32条は、必要な通行証を取得せず道路を走る場合、所有者または運転者に3,000台湾元以上9,000台湾元以下の過料を定め、走行も禁止しています。一方、取得済みの通行証を携帯していない運転者には、同条第2項で300台湾元の過料と走行禁止を定めています。取得していない場合と、携帯していない場合は、違反の内容と金額が異なります。
通知書が届いた場面では、対象機械と通行証の有無、指摘された走行の内容が、処分の根拠を読む手掛かりになります。自社所有の機械か、外部事業者の機械かに加え、通知の名宛人が所有者なのか運転者なのかも、実際の使用状況と照合する材料になります。
画像は架空の停車風景で、報道された車両や現場ではありません。
ニュース・法令確認日:2026年10月16日。台湾の道路走行に関する一般情報です。個別の通行可否は、機械の種類、事業者の資格、申請内容などによって異なります。
よくある質問
- 隣の倉庫まで3km以内なら、通行証は不要ですか?
- 不要にはなりません。道路交通安全規則第83条の1の3km以下という規定は、配衡型堆高機が通行証を申請できる道路走行距離の上限です。対象事業者や設備の要件を満たし、登録・標識の交付と臨時通行証の取得を済ませる必要があります。
- 工場が所有するフォークリフトなら申請できますか?
- 所有しているだけでは足りません。配衡型堆高機については、揚重・運搬または据付を専門に営む適法に登記された事業者で、営業登記に機械安裝業または起重工程業があることが要件です。機械の設備や検査証明についても条件があります。
- 通行証があれば、荷物を載せて公道を走れますか?
- 走れません。道路交通安全規則第83条の2は道路走行中の貨物運搬と牽引を禁じています。配衡型堆高機はフォークを折り畳み、通行証で認められた経路・時間・速度などの条件に従う必要があります。
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。



