CEATECの台湾製品、展示機を見本とする発注と品質の保証
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CEATECの台湾製品、展示機を見本とする発注と品質の保証

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ニュースをきっかけに執筆した記事です。公開日以降に状況や法令が変わっている可能性があります。

台湾エクセレンスが初出展したCEATEC 2026には、受賞企業13社の24製品が集まりました。マイナビTECH+の10月14日付レポートは、13日の開幕に合わせた式典と、産業用機器などの展示を紹介しています。報道されたのは製品紹介の場であり、出展企業の品質不良や紛争が報じられたわけではありません。

日本の調達担当者が展示をきっかけに台湾の供給元へ機器を発注する場合、展示機を品質の基準にするのかが契約上の論点になります。台湾法が適用される物品売買では、見本に従って売買する合意に、民法が特別な品質保証の効果を与えています。ただし、売主が台湾企業であることだけで台湾法の適用が決まるわけではありません。台湾の涉外民事法律適用法第20条は、当事者の法律選択を原則とし、有効な明示の選択がなければ最も密接な関係のある法律によると定めています。日本の裁判所では、日本の法の適用に関する通則法などに基づいて準拠法を判断します。

展示を見たことと、見本売買の合意

台湾の民法第388条は、見本に従って売買を約束した場合、売主が納入する物と見本に同一の品質があることを保証したものとみなします。買主が会場で機器を見た、動画を撮ったという事情だけで、この合意が成立したと決まるわけではありません。

例えば、展示機と同じ構成の機器を購入する場合と、展示は参考にとどめ、別の仕様の機器を購入する場合とでは、品質の基準が異なります。展示機の一部の機能を省いた構成で見積りを受けているのに、会場で見た機能がすべて含まれると考えて発注すれば、何を約束したのかが食い違います。これは発注条件を考えるための例で、今回の出展企業との取引を述べたものではありません。

民法第98条は、意思表示の解釈では、使われた言葉だけにとらわれず当事者の真意を探ると定めています。「展示品と同等」という表現を使った場合も、どの展示品を指し、何を同等とする合意だったかが問題になります。買主だけが抱いていた期待を、そのまま売主の約束に置き換える規定ではありません。

仕様と商談記録に残る保証の範囲

見本とする機器の型番や仕様の版、対象となる機能、説明を受けた使用条件が分かれば、納入品と比較する基準を具体化できます。写真は外観の記録になりますが、内部の構成や、どの条件で機能するという約束だったかまで写しているとは限りません。見本の写真と、双方が合意した仕様の説明は役割が違います。

見積書に付いた仕様書と、商談後のメールにある説明が異なれば、どちらを発注条件としたのかを示す必要が生じます。見本の機器そのものを保管できない取引でも、双方が何を基準にしたかをたどれる記録は残せます。

民法第354条第2項も、危険が買主へ移転する時点で、物が売主の保証した品質を備えることを求めています。この「危険の移転」は、偶発的な滅失などを誰が負担するかが切り替わることを指します。民法第373条は、契約に別段の定めがない限り、引渡しの時から目的物の利益は買主に帰属し、危険も買主が負担すると定めています。品質を判断する時点を、一律に買主の検収完了日と読み替えることはできません。

機器と一緒に保守や追加開発を発注する場合、その業務の範囲は、見本と同じ品質の物を納める約束とは別に読む必要があります。展示時と違う使用環境での動作や、将来追加する機能まで、見本売買というだけで当然に保証されるわけではありません。注文書が参照する見積書と仕様書の版をそろえることで、納入品の品質と、別途依頼する仕事の境界を記録に残せます。

画像は架空の製品展示で、CEATECの出展製品や会場ではありません。

ニュース・法令確認日:2026年10月16日。台湾法が適用される物品売買の一般情報です。個別の保証範囲や請求の可否は、契約内容と取引経緯によって異なります。

よくある質問

展示機を見てから発注すれば、台湾民法の見本売買になりますか?
展示を見たことだけでは決まりません。台湾法が適用される物品売買で、当事者が見本に従って売買する合意をした場合に、民法第388条は売主が納入品と見本の同一品質を保証したものとみなします。
見本にした機器の型番を注文書に書けば十分ですか?
型番は機器を特定する材料ですが、それだけで保証の範囲がすべて決まるとは限りません。どの仕様の機器を見本とし、どの品質や機能を合意したのか、見積書・仕様書・商談でのやり取りも関わります。
台湾企業から買う契約には、すべて台湾法が適用されますか?
売主が台湾企業であることだけでは決まりません。本文は台湾法が適用される物品売買を前提にしています。準拠法の判断や、機器の売買とは別の開発・保守業務の義務は、契約に即して検討する必要があります。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。

台湾企業との見本売買、CEATECの展示機と契約上の品質 | 昊鼎国際法律事務所