台湾企業の設計ソフト捜査、日本本社の契約は子会社の利用をどこまで含むか
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台湾企業の設計ソフト捜査、日本本社の契約は子会社の利用をどこまで含むか

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ニュースをきっかけに執筆した記事です。公開日以降に状況や法令が変わっている可能性があります。

日本本社が購入した設計ソフトを、台湾子会社のパソコンでも使えるのでしょうか。中央社の10月21日付報道は、台湾の企業で高額な設計ソフトなどの無断利用が疑われ、警察が検察へ事件を送ったと伝えています。

捜査対象は台湾の技術系企業で、報道は日系企業だとは述べていません。警察は7月から9月にかけて三社を捜索し、責任者や従業員の計26人を著作権法違反の疑いで送致したとしています。対象には立体造形や建築情報モデルのソフトが含まれ、権利者からの通報を受けた捜査だとしています。判決の報道ではありません。

グループ会社まで含む許諾か

台湾の著作権法(著作權法)第37条は、許諾する地域、期間、内容、利用方法などを当事者の合意に委ね、合意が不明な部分は許諾がないと推定しています。企業グループ内でも同じです。

購入時の契約に台湾の関連会社が含まれるか、利用者や端末の数をどう数えるか、海外拠点からの利用を認めるか。契約ごとに違います。本社名義の請求書は購入の記録ですが、許される利用範囲のすべてを示すとは限りません。注文書に加え、適用された利用条件や追加合意に、その答えがある場合があります。

再許諾にも制限があります。第37条第3項により、非独占的な許諾を受けた者は、権利者の同意なく第三者に再許諾できません。台湾子会社への提供が元の契約に含まれるのか、それとも新たな再許諾となるのかは、契約の対象会社と認められた利用方法を合わせて読むことになります。

業務で使う複製物にも規定があります

第87条第1項第5号は、コンピュータープログラムの著作財産権を侵害する複製物を営業に使う行為を、著作権法に別段の定めがある場合を除き、権利侵害とみなしています。誰がインストールしたかに加え、どの複製物を仕事に使っていたかも関わります。

刑事責任の規定もあります。第93条第3号は、第87条第1項第5号の方法で他人の著作権を侵害した場合を処罰の対象に含めています。ただし、契約の管理が不十分だったというだけで、担当者全員に犯罪が成立するわけではありません。刑法第12条は、過失行為の処罰を特別な規定がある場合に限っています。ここでは故意を含む犯罪の要件を、各人の関与に即して判断します。

更新時に利用条件が変われば、現在の請求書だけでは過去の利用期間を説明できないこともあります。導入時と更新時の条件を分けて残すことで、台湾拠点が使い始めた時期に適用された範囲をたどれます。

契約書は記事に載っていません。日本企業の台湾拠点でも、本社が持つ契約と現地の利用者・端末の記録が離れたままでは、利用範囲を説明しにくくなります。購入した版、契約期間、対象会社と実際の利用記録が結びつけば、台湾での利用がどの許諾に基づくかを具体的に示せます。

設計作業の机をイメージして制作した架空の画像です。捜査対象の会社や押収された機器を撮影したものではありません。

参照資料

ニュース・法令確認日:2026年10月25日。台湾でのソフト利用に関する一般情報です。個別契約の適用法や許諾内容、実際の利用状況によって判断が変わります。

よくある質問

日本本社がソフトを購入すれば、台湾子会社でも使えますか?
契約の内容によります。台湾の著作権法第37条は、地域、期間、内容、利用方法などの許諾範囲を当事者の合意に委ね、合意が不明な部分は許諾がないと推定します。グループ会社や台湾での利用が含まれるかは、実際の契約書や利用条件から判断します。
自分で海賊版を作らず、業務で使っただけでも問題になりますか?
第87条第1項第5号は、コンピュータープログラムの著作財産権を侵害する複製物を営業に使う行為を、著作権法に別段の定めがある場合を除き、権利侵害とみなしています。刑事責任については故意などの犯罪要件も問題となり、会社のパソコンにソフトがあるという事実だけで全員の責任が決まるものではありません。
今回の報道で、有罪や賠償額は確定しましたか?
中央社の記事は、警察が企業の責任者や従業員を著作権法違反の疑いで検察へ送致したという内容です。有罪判決や確定した損害賠償額を伝えたものではありません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。

台湾子会社の設計ソフト利用とライセンス契約 | 昊鼎国際法律事務所